数学塾のおすすめは高校生の目的で変わる|中学生の英語塾の選び方と、英会話教室との違い

数学塾・英語塾の選び方を示したアイキャッチ。1教科の課題から総合塾・個別で1教科・教科特化塾の3つの受け方へ分かれる分岐図に、保護者教育アドバイザー佐藤 真由美の署名

数学塾・英語塾の選び方は:数学塾のおすすめは高校生の目的と詰まった単元で変わり、中学生の英語塾は定期テスト・高校入試・英検のどれに使うかで選び方が分かれます。教科特化塾は、1教科の課題がはっきりしていて、その教科の原因が教科の中にあるときに最も効く選択肢です。総合塾に1教科を足す形と、個別指導で1教科だけ受ける形とも比べてから決めてください。

「数学だけなんとかしたいんです。でも、数学専門の塾に行くべきか、いまの塾で個別を足すべきか分からなくて」

高校生の保護者から、よく受ける相談です。中学生の家庭からは、同じ形で英語の相談が来ます。1教科の悩みははっきりしているのに、受け方の選択肢が多すぎて決められない状態です。

私自身、3人の子どもで8つの塾を経験するあいだに、1教科だけのために塾を足したことが2回あります。1回はうまくいき、もう1回は総合塾の宿題とぶつかって、どちらも中途半端になりました。違いは、足す前に「その教科のどこが原因か」を言葉にしていたかどうかでした。

この記事では、1教科を頼むときの3つの受け方を比べたうえで、高校生の数学塾と中学生の英語塾それぞれの選び方、英会話教室と英語塾の違い、総合塾と組み合わせるときの注意を順に整理します。塾名の勢力図ではなく、我が子の課題に合う受け方を決めるための記事です。

この記事の要点

  • 1教科を頼む受け方は、総合塾の中で厚くする、個別指導で1教科だけ受ける、教科特化塾に通うの3つ。原因が教科の中にあるときに教科特化塾が最も効く
  • 高校生の数学塾は、定期テスト・共通テスト・大学の個別試験のどれを目指すかと、どの単元で詰まったかで選ぶ
  • 共通テストの数学は「数学Ⅰ,数学A」と「数学Ⅱ,数学B,数学C」の2つに分かれて出題されている
  • 中学生の英語塾は、定期テスト・高校入試・英検の3つの用途で授業の中身が違う。用途を決めてから選ぶ
  • 英会話教室は話す・聞く力、英語塾は読む・書く・文法とテストの得点を主に伸ばす。成果の測り方も違う
  • 総合塾と併用すると、時間と宿題がぶつかる。費用は1教科あたりで比べ、足す前に家庭の時間割に収まるかを確かめる
  • 臨海セミナーは、公立トップ校向けの教科特訓や、在籍していなくても受けられる英数の特訓を、受講前テストで水準を合わせる形で置いている
1教科を頼む3つの受け方
受け方向いている場面気をつけること
総合塾の中で厚くするほかの教科も同じ塾で見てもらっている。苦手が1教科に偏り始めた段階集団の進度は1教科のために止まらない。戻る時間は補習か個別で別に取る
個別指導で1教科だけ受けるつまずいた単元まで戻りたい。部活で通える枠が限られる担当講師との相性で成果が変わる。交代の手続きを先に確かめる

教科特化塾は、1教科の課題がはっきりしているときの選択肢

教科特化塾が向くのは:教科特化塾が向くのは、1教科の課題がはっきりしていて、その原因が教科の中にあるときです。「数学の図形問題で手が止まる」「英語の長文を時間内に読み切れない」のように課題を具体的に言えるなら、特化塾の深い演習が効きます。課題があいまいなうちは、総合塾や個別指導で原因を探すほうが先です。

1教科の悩みを抱えたとき、最初に浮かぶのは「その教科の専門の塾」です。専門の塾は、その教科の教え方を深く積み上げていて、難しい問題の解き方や考え方を集中して学べます。ただ、専門であることが、そのまま我が子に合うことを意味するわけではありません。

総合塾・個別指導・教科特化塾の3つの受け方

1教科を頼む受け方は、大きく3つに分かれます。総合塾の中でその教科を厚くする形、個別指導でその教科だけを受ける形、そして教科特化塾に通う形です。

総合塾の中で厚くする形は、ほかの教科も同じ塾で見てもらっている家庭に向きます。先生が全教科の成績を見ているので、苦手な教科に時間を回す判断を塾の側でもしてくれます。個別指導で1教科だけ受ける形は、つまずいた単元まで戻る必要があるときに向きます。集団の授業は1人のために進度を止められませんが、個別なら戻れます。

教科特化塾は、その教科の中でも高い水準の演習を求めるとき、または教え方そのものを変えたいときに向きます。同じ単元を、総合塾とは違う切り口で教わることで、止まっていたところが動くことがあります。

教科特化塾が合わない場面

教科特化塾が効きにくいのは、原因が教科の外にあるときです。勉強の時間そのものが足りない、宿題を家でやる習慣がない、部活で疲れて授業中に集中できない。こうした状態で専門の塾を足しても、通う時間が増えるだけで、教科の成績は動きません。

もう一つは、苦手が1教科に見えて、実は複数の教科にまたがっているときです。数学の文章題が解けない原因が、国語の読み取りにあることもあります。教科特化塾を足す前に、ほかの教科の成績と答案を並べて、本当に1教科の問題なのかを確かめてください。

教科特化の受け方には、オンラインで受ける形もあります。通える範囲に専門の塾がない地域や、部活で通塾の時間を取りにくい高校生には、移動の時間がかからない点が大きな利点です。一方で、画面越しの授業では、手が止まっている様子に講師が気づきにくくなります。オンラインを選ぶなら、答案を送って添削を受けられるか、質問の窓口がいつ開いているかを先に確かめてください。

目的から塾の形を引く考え方は、中学生におすすめの塾を目的と形態で整理した記事で扱っています。1教科の悩みは、この記事で決めた受け方をその表に当てはめると整理しやすくなります。

高校生の数学塾は、目的と詰まった単元で選ぶ

高校生の数学塾の選び方は:高校生の数学塾は、定期テスト・共通テスト・大学の個別試験のどれを目指すかと、どの単元で詰まったかの2つで選びます。目指す試験で必要な指導が違い、詰まった単元が戻る必要のある場所なら個別、先に進む演習が必要なら集団や特化塾が向きます。

高校の数学は、中学までと比べて学ぶ量も難しさも一気に増えます。数学が苦手になったと感じる高校生の多くは、どこかの単元で理解が止まり、その先の単元がすべて分からなくなる形で苦手になっていきます。数学塾を選ぶときは、まず目的と、その止まった場所を確かめてください。

定期テスト・共通テスト・個別試験で必要な指導が違う

同じ数学でも、どの試験を目指すかで必要な指導は変わります。

高校生の数学──目的別に必要な指導と、向く受け方
目的必要な指導向く受け方
定期テスト・評定学校の教科書と問題集に沿った演習。学校ごとの出題範囲への対応学校の進度に合わせられる個別指導、定期テスト対策を持つ総合塾
共通テスト幅広い単元を時間内に解き切る演習。問題文から条件を読み取る練習共通テスト対策の講座を持つ総合塾・予備校

大学入試センターの令和7年度本試験の問題を見ると、共通テストの数学は「数学Ⅰ,数学A」と「数学Ⅱ,数学B,数学C」の2つに分かれて出題されています。どちらを受けるかは大学ごとの指定で決まり、数学Ⅲを範囲に含めるかどうかは、大学の個別試験の募集要項で確かめる必要があります。目指す試験の範囲を先に確かめると、数学塾に頼む範囲も決まります。

数学が積み上げで崩れる場所

高校数学は、前の単元の理解がそのまま次の単元の土台になる教科です。とくに崩れやすいのは、式の変形と関数の扱いが同時に求められる単元に入ったときです。2次関数で式とグラフの行き来がつかめないまま進むと、そのあとの三角関数や指数・対数、微分・積分でも同じところで手が止まります。

家庭でできる確かめ方があります。子どもに、いま学校で習っている単元の問題を1問解いてもらい、手が止まったところで「この式はどこから来たの?」と聞いてください。前の単元の内容で答えに詰まるなら、戻る必要があります。戻る時間を取れるのは、個別指導か、単元を選んで学べる映像授業です。いまの単元だけで詰まっているなら、演習の量を増やす集団や特化塾が向きます。

数学塾が効く高校生、効きにくい高校生

数学塾が効くかどうかは:数学塾が効くのは、つまずきの原因が数学の中にある高校生です。解き方を知らない、演習が足りない、記述の書き方が分からないといった原因なら、数学塾で変わります。勉強の時間が足りない、生活が回っていないといった原因では、数学塾を足しても成績は動きにくくなります。

数学塾を検討する前に、原因が数学の中にあるのか外にあるのかを分けておくと、塾選びで遠回りをしません。

効くのは原因が数学の中にあるとき

  • 解き方の型を知らない──問題を見て、どの手順で解けばよいかが浮かばない。型を教わると動き出す
  • 演習の量が足りない──解説を読めば分かるが、自分では時間内に解けない。演習の量を積む場として塾が効く
  • 記述の答案を書き切れない──答えは合っているのに、途中式や説明で点が引かれる。添削を受けられる場が要る

効きにくいのは時間と生活の問題のとき

  • 学校の宿題が終わっていない──塾の宿題が加わると、どちらも中途半端になる。先に家庭の時間割を整える
  • 部活のあと机に向かえていない──通う日数を増やすより、週の中に数学の時間を固定するほうが先
  • 数学以外の教科も同じように下がっている──数学だけの問題ではない。総合塾で全体を見てもらうほうが合う

原因が数学の中にあると分かって数学の特化塾を体験するときは、授業のうまさより、答案への返し方を見てください。解いた答案に、どこで考えが止まったかまで書き込んで返してくれるか。質問したときに、答えを教えるのではなく、どの前提が抜けているかを一緒に探してくれるか。数学は、自分がどこで分からなくなったかを言葉にできるようになると伸び始めます。その言葉を引き出してくれる講師かどうかが、1教科の塾を選ぶときの決め手になります。

高校生の塾選び全体を、一般選抜・推薦・定期テストの3つの目的から整理したい場合は、高校生におすすめの塾を目的別に判定した記事が参考になります。数学塾は、その中の1教科を厚くする手段の一つとして位置づけると、他の教科とのバランスを崩しません。

口コミを5基準(具体性・立場・鮮度・温度・一致)でふるい、塾を5軸(授業・面倒見・費用・実績・立地)で確かめる二段構えの塾選びメソッド『佐藤メソッド』の書籍カバー。3人の子と8つの塾を経験した母親・佐藤 真由美によるKindle出版書籍

『佐藤メソッド ── 3人の子と8つの塾を経験した母が本音で評価』

佐藤 真由美(日本進学教育研究機構認定 保護者教育アドバイザー)

本書では、塾を「授業」の軸だけで評価しないことを繰り返し書きました。1教科の塾を足すときほど、授業の良し悪しより、その塾に通うことで家庭の1週間がどう組み変わるかが結果を左右します。足す前に、引くものを決めておく必要があります。

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中学生の英語塾は、定期テスト・高校入試・英検の3つの用途で選ぶ

中学生の英語塾の選び方は:中学生の英語塾は、定期テスト、高校入試、英検の3つのどれに使うかで選びます。定期テストなら学校の教科書に合わせた指導、高校入試なら長文・英作文・リスニングの演習、英検なら4技能と面接の対策が要り、同じ「英語塾」でも授業の中身が違います。

中学生の英語の悩みは、学年が上がるほど形を変えます。中1では単語と文法の積み上げ、中2では文の構造が複雑になったところでのつまずき、中3では入試の長文を時間内に読み切る力。どの形の悩みかで、合う英語塾が変わります。

01

定期テスト

学校の教科書の本文と文法に沿った指導が要ります。通っている中学校の出題範囲に合わせられるかが分かれ目です。

02

高校入試

初めて読む長文を時間内に読み切る演習と、英作文、リスニングの対策が要ります。志望校の問題の形に合わせた演習ができるかを見ます。

03

英検

読む・聞く・書く・話すの4技能と、級によっては面接の対策が要ります。書く・話すの練習を1対1で受けられるかが要点です。

用途ごとに見る授業の中身

候補の英語塾に体験へ行ったら、授業で何を扱っているかを確かめてください。定期テストが目的なのに入試の長文ばかり扱っている、英検が目的なのに文法の穴埋めばかり、というずれがよく起きます。

確かめ方は、子どもが持ち帰った教材を見ることです。学校の教科書の本文が載っていれば定期テスト向き、初めて見る長文が並んでいれば入試向き、英作文やスピーキングの練習ページがあれば英検向きです。私立高校や大学の入試で英検を活用する制度を設けている学校もあるため、受験の予定と合わせて用途を決めておくと、途中で目的がぶれません。

英語だけ通うときの注意

英語だけ塾に通う場合、ほかの教科とのつり合いを家庭で取る必要があります。とくに中2以降、神奈川の公立高校入試では9教科の評定が使われるので、英語以外の教科の定期テスト対策を誰が見るかを決めておいてください。英語を個別で受け、ほかの教科を学校と家庭で見る組み立ては、英語の苦手がはっきりしている子に向きます。

大手の英語塾や英会話スクールの顔ぶれを知りたい場合は、個別指導塾と英語塾の大手を比較した記事で整理しています。この記事では、顔ぶれより前に決めておく「用途」を扱っています。

英会話教室と英語塾の違い──目的・伸ばす技能・講師・成果の測り方

英会話教室と英語塾の違いは:英会話教室と英語塾の違いは、目的と伸ばす技能にあります。英会話教室は英語で話す・聞く力を実際の会話を通して伸ばす場で、英語塾は読む・書く・文法を中心に、学校の成績や入試、検定の得点を上げる場です。講師の傾向と、成果の測り方も違います。

「英語を習わせたい」と考えたとき、英会話教室と英語塾のどちらにするかは、最初に迷うところです。名前が似ているので同じものに見えますが、目指すところが違います。

英会話教室と英語塾の違い(一般的な傾向)
比べる点英会話教室英語塾
目的英語で話せるようになる。英語に慣れる学校の成績、入試、検定の得点を上げる
主に伸ばす技能聞く・話す読む・書く・文法
講師の傾向英語を母語とする講師や、英語で授業を進める講師が多い日本人の講師が日本語で解説を交えて教えることが多い
授業の進め方英語を使いながら体で覚える文の仕組みを理解して演習で定着させる

表の区分は一般的な傾向で、実際には両方を扱う教室もあります。英会話教室が英検対策のコースを置いていたり、英語塾がリスニングや音読を授業に組み込んでいたりします。名前ではなく、授業で何をしているかで判断してください。

英会話教室が向く家庭、英語塾が向く家庭

英会話教室が向くのは、テストの点より、英語を使うことに慣れさせたい家庭です。小学生のうちに英語への抵抗をなくしたい、海外との行き来がある、話すことが好きな子の興味を伸ばしたい、といった場合です。

英語塾が向くのは、学校の成績や入試の得点が当面の目的になっている家庭です。中学生になって定期テストの英語で点が取れない、入試の長文が読めない、という悩みには英語塾のほうが直接効きます。中学生で英会話教室だけに通っていると、話す力はついても、定期テストで問われる文法の書き分けで点を落とすことがあります。

英会話と英語塾を両方続けるときの注意

小学生から英会話教室に通っていた子が、中学生になって英語塾も始めるケースはよくあります。両方を続けるなら、週の中でそれぞれの役割を分けてください。英会話は話す力を保つ場、英語塾はテストと入試の得点を上げる場と決めておくと、宿題や復習の時間の配分で迷いません。

中学生になると部活と定期テストで時間が限られます。両方を続けるのが難しくなったときは、いまの学年でどちらの目的が先に来るかで選んでください。英語を個別で受けるか集団で受けるかによる費用の違いは、個別と集団と家庭教師の費用を比べた記事で形態ごとの考え方を扱っています。

教科特化を足すときの組み方──総合塾と併用するか、置き換えるか

足すときの組み方は:教科特化塾を足すときは、総合塾と併用するか、その教科だけ置き換えるかを先に決めます。併用すると時間と宿題がぶつかりやすく、置き換えると他の教科とのつり合いを家庭で取る必要があります。費用は月謝の合計ではなく、1教科あたりいくらかかるかで比べてください。

1教科の塾を足すと決めたあと、いちばん多い失敗は、いまの塾をそのまま続けながら新しい塾を上乗せすることです。私がうまくいかなかった1回も、この形でした。

併用で起きる時間と宿題のぶつかり

総合塾で週に3回、数学塾で週に1回。表で見ると無理がないように見えますが、宿題を足すと話が変わります。総合塾の数学の宿題と、数学塾の宿題が別々に出ると、同じ教科の宿題を2本こなすことになります。どちらかが後回しになり、両方の授業で理解が浅くなります。

併用するなら、総合塾のその教科を受けるのをやめるか、宿題の量を調整してもらえるかを、両方の塾に相談してください。調整ができないなら、併用より置き換えのほうが時間の面では楽になります。

費用は1教科あたりで比べる

教科特化塾の月謝は、総合塾の月謝より安く見えることがあります。ただ、総合塾は複数の教科の料金をまとめて払っているので、月謝だけを並べても比べられません。総合塾の月謝を受けている教科数で割り、1教科あたりの金額にしてから、教科特化塾や個別指導の1教科の金額と比べてください。

高校生の塾代の水準や、形態ごとの費用の違いは、高校生の塾代の月平均と個別指導の料金相場をまとめた記事で整理しています。1教科を足した場合に年間でどれだけ増えるかを、受験まで払い続けられるかという目で確かめてください。

臨海セミナー──教科を絞った特訓講座を、受講前テストで水準を合わせて足す

臨海セミナーの教科特訓は:臨海セミナーは、公立トップ校や早慶高を目指す中3向けに、数学・理科・社会・特色検査や英語・数学に絞った特訓講座を、受講前テストで水準を確かめてから受ける形で置いている集団指導塾です。総合塾の中で、特定の教科を高い水準で厚くする受け方を選べます。

教科特化塾に通うか、総合塾で厚くするかで迷う家庭にとって、総合塾の中に教科を絞った講座があるかどうかは判断を分けます。臨海セミナーは、そうした講座を公式サイトで具体的に示しています。

神奈川の公立トップ校向けの教科特訓

横浜翠嵐・湘南日曜特色特訓の案内によると、横浜翠嵐・湘南を目指す中3を対象に、数学・理科・社会・特色検査を重点的に扱う講座が設けられています。公立トップ校の入試では、数学・理科・社会で合格者と不合格者の点差がつきやすいという考え方にもとづく講座です。

臨海セミナーの教科を絞った特訓講座(2026年9月時点の公式サイトの案内より)
講座扱う教科費用(税込)受講の条件
早慶英数特訓英語・数学全12回 19,800円+登録手数料3,300円(テキスト代込み)中3。受講前テストと受講基準あり。臨海セミナーに通っていない人も受講できる。会場は東京・千葉・埼玉の教室

神奈川で公立トップ校を目指す家庭にとっては、翠嵐・湘南日曜特色特訓が、総合塾の中で教科を絞って厚くする受け方の具体例になります。

在籍していなくても受けられる英数の特訓

早慶英数特訓の案内では、早稲田・慶應の高校を目指す中3に向けて、英語と数学に絞った講座を2学期以降の土曜日や祝日に行うとしています。臨海セミナーに通っていない人も受講できると明記されており、いまの塾を続けたまま、英語と数学だけを高い水準で足す使い方ができます。

ただし、公式サイトに示された会場は東京・千葉・埼玉の教室で、神奈川の教室は含まれていません。神奈川から通う場合は、会場までの通塾時間を含めて検討してください。

中学生・高校生が1教科だけ頼むとき

臨海セミナーのよくある質問では、算数・数学だけ、英語だけといった1科目の苦手について、毎回の確認テストや授業中の口頭確認で理解度を把握し、苦手科目の克服に向けた対策を考えると回答しています。あわせて、グループの個別指導セレクトを集団授業と組み合わせて受けることもできるとしています。

臨海セミナーの公式サイトでは、小中学部の教務部が独自に編纂した数学公式集『五臨の書』も紹介されています。高校生については、大学受験科が1講座から受けられる単科制をとっていて、その詳しい組み立ては高校生の塾を目的別に判定した記事で扱っています。

特訓講座を足す前に確かめること

  • 受講前テストの時期と基準──どちらの講座も受講前テストと受講基準がある。いつ受けて、どの水準が求められるかを先に聞く
  • 入塾手続きの要否──翠嵐・湘南日曜特色特訓は受講に入塾手続きが必要。いまの塾との関係を決めてから申し込む
  • 通常の授業との重なり──日曜や土曜の長時間の講座になる。平日の授業や学校の宿題とのつり合いを家庭で確かめる

他の塾は1教科の相談をどう受けているか

1教科の受け方の違いは:1教科の相談の受け方は塾ごとに違い、通常の授業の中で英語の技能まで扱う塾、週1回・1科目から時間割を組める塾、検定の技能別に1対1で対策する塾があります。公式の案内で確かめると、1教科だけ頼むときにどこまで任せられるかが分かります。

公式サイトで1教科の受け方を確認できる3社を並べます。優劣ではなく、受け方の違いとして読んでください。

明光義塾──英語は通常授業の中でリスニングと英検対策を扱う

明光義塾の中学生の個別指導のページでは、高校入試や定期テストで重視されるリスニングを、通常の英語の授業の中で対策すると案内されています。問題演習を通してスピードや文章量に慣れ、音読練習も行うとしています。

英検対策のページでは、聞く・話す・読む・書くの4技能をバランスよく伸ばすために英検の活用をすすめています。英語の定期テスト対策と検定の準備を、同じ個別指導の中で組み合わせたい家庭に向く組み立てです。

東京個別指導学院──週1回・1科目から時間割を組む

東京個別指導学院の中学生の個別指導のページでは、先生と生徒が1対1または1対2の個別指導で、週1回・1科目から曜日や時間帯を組み立てられると案内されています。受験対策や苦手克服だけでなく、先取り学習にも対応するとしています。

1教科だけを、部活の予定に合わせて最小の回数から始めたい家庭に向く組み立てです。教科を増やすときも同じ教室の中で時間割を組み直せます。

個別教室のトライ──英検の4技能を1対1で分けて対策する

個別教室のトライの英検対策のページでは、ライティング・スピーキング・リスニング・リーディングの4技能を、完全1対1の授業で一人ひとりの得意・苦手に合わせて対策すると案内されています。講師とは別の教育プランナーが、いつまでにどの技能をどこまで伸ばすかを提案するとしています。

大学受験対策のページには、講師が合わない場合は無料で何度でも交代できると記載されています。1教科を1対1で深く見てもらいたい家庭、とくに英検の書く・話すの練習を集中して受けたい家庭に向く組み立てです。

1教科だけで受けられるか、教材費や諸費がどうかかるかは、各社とも教室によって扱いが変わることがあります。塾選び全体の手順は、塾の選び方を5つの手順で整理した記事で扱っています。

よくある質問

Q.高校生におすすめの数学塾はどう選べばいいですか?

高校生の数学塾は、定期テスト・共通テスト・大学の個別試験のどれを目指すかと、どの単元で詰まったかの2つで選びます。前の単元の理解で止まっているなら戻れる個別指導、いまの単元で演習が足りないなら集団や数学の特化塾が向きます。共通テストの数学は「数学Ⅰ,数学A」と「数学Ⅱ,数学B,数学C」に分かれて出題されるので、目指す範囲も先に確かめてください。

Q.英会話教室と英語塾の違いは何ですか?

英会話教室と英語塾の違いは、目的と伸ばす技能です。英会話教室は英語で話す・聞く力を会話を通して伸ばす場で、英語を母語とする講師が英語で授業を進めることが多くあります。英語塾は読む・書く・文法を中心に、学校の成績や入試、検定の得点を上げる場です。成果も、英会話は話せる場面の広がりで、英語塾はテストや検定の点数で測ります。

Q.中学生におすすめの英語塾はどんな塾ですか?

中学生におすすめの英語塾は、定期テスト・高校入試・英検のどれに使うかで変わります。定期テストなら学校の教科書に沿った指導ができる塾、高校入試なら長文・英作文・リスニングの演習がある塾、英検なら書く・話すを1対1で練習できる塾が向きます。体験の際は子どもが持ち帰った教材を見て、学校の教科書の本文か、初めて読む長文か、英作文の練習かで、用途に合う中身かを確かめてください。

Q.数学だけ塾に通うのは意味がありますか?

数学だけ塾に通うのは、つまずきの原因が数学の中にあるときに意味があります。解き方の型を知らない、演習の量が足りない、記述の答案を書き切れないといった原因なら、数学に絞った指導で変わります。学校の宿題が終わっていない、ほかの教科も同じように下がっているといった場合は、数学だけの塾より、全体を見られる総合塾のほうが合います。

Q.英語塾に通えば英検にも受かりますか?

英語塾に通えば英検に受かるとは限らず、授業が英検の4技能を扱っているかで決まります。定期テストや入試向けの英語塾は読む・書く・文法が中心で、英検で求められる話す力や英作文の練習が手薄なことがあります。英検が目的なら、スピーキングと英作文を1対1で練習できるか、受ける級の面接の練習があるかを、体験や面談で確かめてください。

Q.総合塾と教科特化塾は併用できますか?

総合塾と教科特化塾は併用できますが、時間と宿題のぶつかりを先に確かめる必要があります。同じ教科の宿題が両方の塾から出ると、どちらかが後回しになり理解が浅くなります。臨海セミナーのように総合塾の中に教科を絞った特訓講座を置く塾もあるので、併用の前に、いまの塾の中で厚くできないかも比べてください。費用は1教科あたりで比べます。

Q.高校数学はどの単元でつまずきやすいですか?

高校数学でつまずきやすいのは、式の変形と関数の扱いが同時に求められる単元です。2次関数で式とグラフの行き来がつかめないまま進むと、三角関数や指数・対数、微分・積分でも同じところで手が止まります。家庭では、いま習っている問題を1問解いてもらい、手が止まったところで式の出どころを聞くと、前の単元に戻る必要があるかを確かめられます。

Q.1教科だけ通うと、月の費用はどう変わりますか?

1教科だけ通う場合の費用は、月謝の額ではなく1教科あたりの金額で比べると判断を誤りません。総合塾は複数教科の料金をまとめて払っているため、受講教科数で割った1教科分と、教科特化塾や個別指導の1教科分を並べます。併用する場合は、季節講習や教材費を含めた年間の増加分が、受験まで払い続けられる水準かも、面談で総額を出してもらって確かめてください。

まとめ

数学塾のおすすめは、高校生の目的と詰まった単元で変わります。定期テスト・共通テスト・大学の個別試験のどれを目指すかで必要な指導が違い、詰まった単元が前の学年にあるなら戻れる個別、いまの単元なら演習を積める集団や特化塾が向きます。中学生の英語塾は、定期テスト・高校入試・英検の3つの用途のどれに使うかで選んでください。

英会話教室は話す・聞く力を、英語塾は読む・書く・文法とテストの得点を主に伸ばす場です。1教科を頼む受け方は、総合塾の中で厚くする、個別指導で1教科だけ受ける、教科特化塾に通うの3つで、原因が教科の中にあるときに教科特化塾が最も効きます。併用するなら時間と宿題のぶつかりを先に確かめ、費用は1教科あたりで比べます。

臨海セミナーは、横浜翠嵐・湘南日曜特色特訓のように、公立トップ校を目指す中3向けに教科を絞った特訓講座を、受講前テストで水準を合わせて受ける形で置いています。総合塾の中で教科を厚くしたい神奈川の家庭には、教科特化塾と並べて比べる価値があります。受講に入塾手続きが必要な講座がある点と、在籍せずに受けられる早慶英数特訓の会場に神奈川の教室が含まれていない点は、先に確かめてください。

1教科の悩みは、はっきりしているぶん焦りも生みます。足す前に原因を言葉にし、引くものを決めてから足す。その順番を守れば、1教科のための塾は、ほかの教科の足を引っ張らずに効いてくれます。

この記事を書いた人

3人の子ども(中学受験・高校受験・大学受験)の受験を通じて、通算8つの学習塾を保護者として経験。「口コミは入口にすぎず、決めるのは自分の目である」を判断哲学に、口コミを5基準でふるい、塾を5軸で確かめる「佐藤メソッド」で学習塾を本音で評価しています。

口コミを5基準(具体性・立場・鮮度・温度・一致)でふるい、塾を5軸(授業・面倒見・費用・実績・立地)で確かめる二段構えの塾選びメソッド『佐藤メソッド』の書籍カバー。3人の子と8つの塾を経験した母親・佐藤 真由美によるKindle出版書籍

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