中学生の塾選びは学年で見るところが変わる|中1・中2・中3の選び方と、内申に入る学年からの逆算

中学生の塾選びを学年別に示したアイキャッチ。中1・中2・中3で塾に任せる仕事と、神奈川の評定の重み(中1×0・中2×1・中3×2)の棒グラフに、保護者教育アドバイザー佐藤 真由美の署名

中学生の塾選びは:中学生の塾選びは、学年ごとに塾へ任せる仕事が変わるため、見るところも学年で変えます。中1は最初の定期テストまでに学習の型を作れるか、中2は内申の1年目を部活と両立して回せるか、中3は入試対策の始まる時期と残りの月数で間に合うかが判断の中心です。神奈川の公立高校入試では、中2と中3の成績が選考に使われます。

「中1のうちは近い塾でいいと思っていたんですが、中2になって急に不安になって」

中学生の保護者からよく聞く言葉です。中1で選んだ塾が悪かったわけではありません。中1で塾に任せていた仕事と、中2で任せたい仕事が変わっただけです。私自身、3人の子どもで8つの塾を経験するあいだに、同じ子の塾を学年の変わり目で見直したことが何度もありました。

中学生の塾の選び方を解説した記事の多くは、目的と授業の形から入ります。それ自体は正しいのですが、中学生の場合、目的そのものが学年で入れ替わります。とくに神奈川では、どの学年の成績が高校入試に使われるかが決まっていて、それが学年ごとの判断を分けます。

この記事では、中1・中2・中3それぞれで塾を選ぶときに見るところと、学年が上がるときの選び直し方を順に整理します。

この記事の要点

  • 中学生の塾選びは学年で見るところが変わる。同じ子でも、学年で塾に任せる仕事が入れ替わる
  • 神奈川の公立高校入試で選考に使う評定は、中2の9教科の合計と、中3の9教科の合計を2倍したもの。中1の評定は含まれない
  • 中3の「主体的に学習に取り組む態度」の評価も、第2次選考で使われる
  • 中1は、最初の定期テストまでに学習の型を作れる塾かを見る。学校の進度に合わせた対策と、宿題の量が判断の中心
  • 中2は、内申の1年目を部活の最盛期に回せるかを見る。通塾の曜日と、5教科に広げる時期が判断の中心
  • 中3は、入試対策が始まる時期と、残りの月数で間に合う形かを見る。途中から入るなら合流の仕組みを先に確かめる
  • 臨海セミナーは、新中1の準備講座、中1の難関クラス、中2の外部生向けの特待選抜テスト、中3の9月からの入試対策と、学年ごとに入口の講座を公式に示している
中学生の塾選び──学年別の早見表
学年塾に任せる仕事の中心選ぶときに見るところ合いにくい選び方
中1学習の型と最初の定期テスト学校の進度に合わせた対策、宿題の量、質問のしやすさ入試演習の量だけで選ぶ
中3入試対策と内申の仕上げ入試対策の開始時期、志望校別の扱い、途中からの合流残りの月数を数えずに形だけで選ぶ

中学生の塾選びは、学年ごとに塾へ任せる仕事が変わる

学年で変わるのは:中学生の塾選びで学年によって変わるのは、塾に任せる仕事です。中1は学習の型、中2は内申と部活の両立、中3は入試の得点力が中心になります。仕事が変われば向く塾の形も変わるため、選ぶときに見るところも学年で入れ替わります。

塾選びの解説では、「目的を決める」「集団か個別かを選ぶ」という順番がよく示されます。中学生の場合、この目的が学年によって自然に移っていきます。中1で「学校の勉強についていけるように」と選んだ塾が、中3で「志望校の入試で点を取る」という仕事にそのまま向くとは限りません。

だから中学生の塾選びは、いまの学年で塾に何を任せるかを先に決めてから、候補を見てください。選ぶ手順そのもの、つまり候補の絞り方や体験の受け方は、塾の選び方を5つの手順で整理した記事で扱っています。この記事では、学年ごとに何を物差しにするかに絞ります。

同じ子でも学年で合う塾が変わる

我が家の次男は、中1のとき個別指導に通っていました。学校の授業のペースについていけず、戻る時間が必要だったからです。中2の秋、定期テストで平均点を安定して超えるようになったころ、本人が「もう少し周りと競いたい」と言い出しました。そこで集団指導の塾へ移り、中3の入試まで通いました。

個別が悪かったわけでも、集団が優れていたわけでもありません。中1の次男に必要だったのは戻る時間で、中2の終わりの次男に必要だったのは進む速さと競う相手でした。塾の形は、子どもの性格だけでなく、その学年で任せる仕事によっても合う合わないが決まります。

目的から形態を引く対応表は、中学生におすすめの塾を目的と形態で整理した記事にまとめています。学年が変わったらその表を引き直す、というのがこの記事の考え方です。

判断を分けるのは内申に入る学年──神奈川では中2と中3の成績が使われる

内申に入る学年は:神奈川の公立高校入試で選考に使われる評定は、中2の9教科の評定の合計と、中3の9教科の評定の合計を2倍したものの和です。中1の評定は含まれません。このため、中1は内申の準備期間、中2は内申の1年目、中3は内申の比重が最も大きい学年になります。

学年ごとの塾選びを考えるとき、神奈川ではこの仕組みを先に押さえておくと判断がぶれません。どの学年の成績が入試に使われるかで、その学年に塾へ任せる仕事の重さが変わるからです。

県の選考で使われる成績の範囲

神奈川県の公立高校入学者選抜制度の概要(2026年6月30日更新)では、全日制の多くの高校について、調査書の評定の扱いを次のように示しています。

×1

中2の9教科の評定の合計

×2

中3の9教科の評定の合計

135点

5段階評定で計算したときの満点(45点+90点)

3・2・1点

中3の学習態度の評価(A・B・C)の換算。第2次選考で使う

評定は9教科すべてが対象です。5教科だけでなく、音楽・美術・保健体育・技術家庭も同じ重みで入ります。135点満点は、各教科5段階として計算した値です。実際の選考では、この合計を100点満点に換算し、学力検査の得点などと学校ごとに決めた比率で合わせます。教科ごとに一定の範囲で重みを付ける学校もあります。

計算の細かい仕組みや、学校ごとの比率の読み方は、神奈川県の内申点の計算方法をまとめた記事で詳しく扱っています。他の都県では使われる学年や比率が違うので、神奈川以外の高校を受ける場合は、その県の公式の案内で確かめてください。

中3の学習態度の評価も選考に入る

同じ制度概要には、第2次選考で中3の「主体的に学習に取り組む態度」の評価を使うことも示されています。評価Aを3点、Bを2点、Cを1点に換算した合計で、学力検査の得点と合わせて選考します。

この評価は、テストの点だけでは決まりません。授業への取り組み方や提出物の状況も含めて先生が判断します。つまり中3では、点数を上げる手伝いに加えて、日々の授業にどう向き合うかまでが入試に関わってきます。塾ができるのは点数の部分が中心なので、学校の提出物や授業の取り組みは家庭と学校で支える部分として残ります。

2倍の重みが実際にどう効くかを、数字で確かめておきます。9教科すべてが評定3の子は、中2で27、中3で27×2=54となり、合計は81です。この子が中3で1教科だけ評定を4に上げると、合計は83になります。同じ1教科の1段階でも、中2で上げた場合は1しか増えず、中3で上げた場合は2増えます。逆に、中3で1教科下げると2減ります。中3の定期テストを入試の一部として扱う理由は、ここにあります。

この仕組みから見えるのは、中1の成績は入試に使われないものの、中1の過ごし方が中2の評定の土台になるということです。中1は「関係ない学年」ではなく、「本番の前の準備期間」と考えてください。

中1で塾を選ぶとき──最初の定期テストまでに学習の型を作れるか

中1で見るのは:中1で塾を選ぶときに見るのは、最初の定期テストまでに家庭学習の型を作れるかです。学校の進度に合わせた対策があるか、宿題の量が部活と両立できるか、分からないところを質問しやすいかの3点が判断の中心になります。

中1の塾選びで失敗しやすいのは、入試を意識しすぎることです。中1の評定は神奈川の入試には入りません。それでも中1が大事なのは、ここで身についた勉強の進め方が、中2と中3の成績をそのまま左右するからです。

中1の春に起きること

中学校に入ると、勉強の仕組みが小学校から大きく変わります。教科ごとに先生が替わり、定期テストという形で範囲をまとめて問われるようになります。英語は文法と単語を積み上げる学び方になり、数学は正負の数から始まり、計算に符号の判断が加わります。

最初の定期テストは、1学期のうちにやってきます。ここで「テスト前に何をどの順でやればいいか」が分からないまま迎えると、点数そのものより、勉強の進め方が分からないという感覚が残ります。中1の塾に任せたいのは、この進め方を身につける手伝いです。

中1の候補で見る3つの点

  • 学校の進度に合わせた定期テスト対策があるか──学校ごと、範囲ごとに対策を分けているか。同じ市内でも中学校によって出る範囲と問題の傾向が違う
  • 宿題が家庭で回る量か──部活のある日に30分から1時間で終わる量か。中1の春は部活も始まったばかりで、生活のリズムがまだ固まっていない
  • 質問しやすいか、自習室があるか──分からないところを聞ける時間と場所があるか。授業のある日以外にも使える自習室は、家で集中できない子の学習の型づくりに効く

中1で塾を選ぶ時期は、入学前の春休みか、最初の定期テストの結果が出たあとのどちらかが区切りになります。入学前に選ぶ場合は、中学校の勉強の進め方を先に体験させる目的になります。定期テストのあとに選ぶ場合は、点数と答案を見て、どの教科のどこでつまずいたかが分かっているので、任せる仕事を具体的に決められます。どちらが正しいということはありませんが、後者のほうが塾に伝える内容がはっきりします。

集団か個別かは、学校の授業についていけているかで分けてください。ついていけているなら、学校より少し先に進む集団で、定期テスト前に学校別の対策を受ける形が合います。すでにつまずいている単元があるなら、戻る時間を取れる個別が先です。科目は英語と数学から始める家庭が多く、国語・理科・社会は中2に向けて広げる形でも間に合います。

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『佐藤メソッド ── 3人の子と8つの塾を経験した母が本音で評価』

佐藤 真由美(日本進学教育研究機構認定 保護者教育アドバイザー)

本書では、学年と目的によって5つの軸の重みを変える当て方を書きました。中1で重く見る軸と、中3で重く見る軸は同じではありません。物差しは変えずに、重みだけを学年で付け替える。それが同じ子の塾を何度も見直してきて行き着いた方法です。

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中2で塾を選ぶとき──内申の1年目を、部活の最盛期に回せるか

中2で見るのは:中2で塾を選ぶときに見るのは、神奈川で入試に使われる最初の学年の成績を、部活がいちばん忙しい時期に落とさずに回せるかです。通塾の曜日と時間帯、5教科への広げ方、定期テスト前の手厚さが判断の中心になります。

中2は、新しく塾に入る家庭が増える学年です。中1で様子を見ていた家庭が、成績の変化や内申のことを知って動き始めます。同時に、部活は中心学年になり、平日も休日も予定が詰まります。塾選びでは、この2つを同時に満たせるかが問われます。

中2で成績が割れる理由

中2になると、同じクラスの中で成績の差がはっきり開いてきます。学習内容が中1の積み上げの上に乗るようになり、中1でつまずいたところがそのまま中2の単元に響くからです。英語なら中1の文法が分かっていないと中2の文が読めず、数学なら計算が不安定なままだと関数や図形の問題で手が止まります。

もう一つの理由は、生活の変化です。部活が本格化し、帰宅後に机に向かう時間が中1より減ります。中1のうちは家庭学習で回っていた子が、中2の秋に回らなくなる。私が相談を受けてきた中でも、この形がいちばん多い印象です。

中2で比べるときの物差し

  • 部活の予定と通塾の曜日が両立するか──練習のある曜日と時間帯を書き出し、通える枠が週に何回あるかを先に数える。振替の仕組みがあるかも確かめる
  • 5教科に広げる時期──中2の評定は9教科すべてが入る。英数だけで始めた場合、理科・社会をいつ加えるかを面談で決めておく
  • 定期テスト前の手厚さ──テスト前に授業時間を増やす、土日に対策を行うなど、内申の1年目を支える仕組みがあるか

中2で塾を探し始める家庭には、家で見えるサインを先に確かめてほしいと伝えています。定期テストの前にだけ机に向かい、テストが終わると勉強が止まる。提出物が期限ぎりぎりになる。部活から帰ると夕食のあとすぐに寝てしまう。どれも本人のやる気の問題に見えますが、実際は生活の時間割が中1のまま、中2の部活と学習量に追いついていないことがほとんどです。塾を選ぶときは、授業の中身と同じくらい、その塾に通うことで1週間の時間割がどう組み変わるかを見てください。

集団と個別のどちらが合うかは、中1の終わりの成績で判断します。平均点前後で安定しているなら、集団の中で定期テスト対策と先の学習を両方受ける形が効率的です。特定の教科で平均を大きく下回っているなら、その教科だけ個別で戻る時間を取り、残りを集団で受ける組み合わせも選択肢になります。

中2から塾を始めるのが遅いかどうかは、学年ではなく家庭に現れるサインで決まります。開始時期の判断は、中学生の塾はいつからがよいかをサインで判定した記事で扱っています。

中3で塾を選ぶとき──入試対策の始まる時期と、残りの月数で間に合う形か

中3で見るのは:中3で塾を選ぶときに見るのは、入試対策が始まる時期と、入試までの残りの月数で間に合う形かです。中3の評定は神奈川では2倍で選考に使われるため、1学期と2学期の定期テストも入試の一部として扱う必要があります。

中3の塾選びは、時間との勝負です。入試は2月にあり、中3の春に選ぶなら10か月、夏に選ぶなら半年ほどしか残っていません。残りの月数を数えずに塾の形だけで選ぶと、合う塾を見つけたときには入試対策が進んでいた、ということが起きます。

中3の1学期と2学期で役割が入れ替わる

中3の1年間は、前半と後半で塾に任せる仕事が入れ替わります。1学期は、中3の評定を取るための定期テスト対策と、中1・中2の内容の総復習が中心です。多くの塾では、夏期講習で総復習を仕上げ、2学期から入試問題の演習へ切り替えます。

中3の1年間で塾に任せる仕事の移り変わり(一般的な流れ)
時期塾に任せる仕事この時期に塾を選ぶ場合の注意
4月〜7月中3の評定を取る定期テスト対策と、中1・中2内容の復習選ぶならこの時期が最も動きやすい。志望校別のクラスの有無を確かめる
夏期講習中1・中2内容の総復習の仕上げ講習から入ると、2学期からの授業の進め方を先に体験できる
1月〜入試入試直前の演習と弱点の補強新しく入るより、いまの塾に単科や講習を足す形が現実的

2学期は、評定の最後の仕上げと、入試対策が重なる時期です。定期テストに向けた勉強と、入試の過去問や模試の対策を同時に進めることになります。この時期に塾を移ると、どちらの準備も途切れやすくなります。中3で塾を選ぶなら、遅くとも夏期講習の前、できれば1学期のうちに決めてしまうのが安全です。

中3で入るなら先に聞くこと

  • 入試対策がいつから、どの曜日に行われるか──2学期からの土日の講座など、通常授業とは別の枠で行う塾が多い。部活の引退時期と重なるか確かめる
  • 志望校のレベル別に分かれているか──上位校を目指すなら、同じ志望帯の生徒がいるクラスがあるか。特色検査のある高校を受けるなら、その対策の有無も聞く
  • 途中から入った生徒がどう合流するか──すでに進んでいる単元をどう埋めるか。補習や個別の時間で追いつく仕組みがあるか

中3は模試の結果も塾選びの材料になります。どの模試をいつ受けるかは、中学生の模試の受け方を学年別にまとめた記事で整理しています。塾が指定する模試と、家庭で受けたい模試が別になっていないかも確かめておきましょう。

学年が上がるときの選び直し──同じ塾の中で役割を切り替えられるか

選び直しの基準は:学年が上がるときの選び直しは、いまの塾の中で、次の学年に任せたい仕事へ役割を切り替えられるかで判断します。コースや科目、クラスを変えて対応できるなら塾を替える必要はなく、切り替えの手段がないときに初めて他の塾を検討します。

学年の変わり目は、塾を見直すよい機会です。ただし、見直しは必ずしも転塾を意味しません。多くの塾は学年によってコースやクラスを分けているので、同じ塾の中で役割を切り替えられることがよくあります。

中2の春に見直すこと

中1から中2に上がる春は、内申の1年目が始まる前の最後の区切りです。見直すのは、科目の数と、定期テスト対策の手厚さです。英数だけで通っていたなら、5教科に広げるかを決めます。部活の予定が新学年で変わるので、通う曜日も組み直してください。

中3の春と夏に見直すこと

中2から中3に上がる春は、志望校を意識したクラスやコースへ移れるかを見直します。中3の夏は、2学期からの入試対策にどのコースで臨むかを決める最後の区切りです。いまの塾に志望校のレベルに合うクラスがなく、手当てを申し入れても変わらないときは、他の塾を検討する段階に入ります。

どの学年の変わり目でも、見直しのときに家庭で確かめる問いは同じ3つです。次の学年で塾に任せたい仕事を一文で書けるか。いまの塾の中に、その仕事に合うコースやクラス、科目の組み方があるか。部活や学校行事の予定が変わっても、通う曜日と時間帯を組み直せるか。3つとも「はい」なら続け、どれかが「いいえ」なら面談でその項目を具体的に相談してください。

面談では、「中2になるので内申対策を厚くしたい」「中3の夏から上位校の対策クラスに移りたい」のように、学年と仕事をセットで伝えると、塾の側も手当てを出しやすくなります。

替えると決めた場合の時期の選び方、退塾の伝え方、費用の精算は、転塾の判断とタイミングをまとめた記事で詳しく扱っています。中3の途中で動く場合は、残りの月数から逆算して判断してください。

臨海セミナー──学年ごとに入口になる講座が決まっている

臨海セミナーの学年ごとの入口は:臨海セミナーは、新中1の中学進学準備講座、公立トップ校や難関校を目指す中1の難関高校受験対策クラス、中2の外部生が受けられる難関科の特待選抜テスト、中3の9月からの入試対策と、学年ごとに入口になる講座を公式に示している集団指導塾です。学年で塾に任せる仕事が変わる中学生にとって、同じ塾の中で次の段階へ移れる道筋が見えます。

学年ごとに塾を選び直す考え方をとると、同じ塾の中で学年に応じた講座やクラスへ移れるかが大事な条件になります。臨海セミナーは神奈川を中心に集団指導の教室を展開しており、中学生向けの講座を学年ごとに公式サイトで案内しています。

新中1の中学進学準備講座

中学進学準備講座の案内によると、新中1(小6)向けに中1の英語と数学を先取りする講座が設けられています。英語はbe動詞と一般動詞の使い分けから、数学は正負の数から扱い、テキストに載っている内容は中学校での約4か月分と説明されています。1月からは、小学校の算数・国語の重要単元を総復習する講座も受けられます。

この記事で中1に任せたい仕事とした「最初の定期テストまでに学習の型を作る」を、入学前から準備する位置づけです。受講の前には講師との事前面談と事前テストがあると案内されています。

中1難関高校受験対策クラスと、中2からの難関コース

中1難関高校受験対策クラスの案内では、横浜翠嵐・湘南などの神奈川県公立旧学区トップ校や、早稲田・慶應などの難関私立高校を目標とする中1のクラス(1Z・1EXクラス)が紹介されています。中2からの本格的な難関受験コースに向けて、生活リズムと学習習慣をつけながら学力を養成するとしています。

中2の段階で、難関国私立高校受験コースへの編入が可能とされています。ただし、編入は模擬試験の結果で判断すると明記されています。中1で入れば自動的に中2の難関コースへ進めるわけではない点は、先に知っておいてください。授業のスピードは速いと公式にも書かれており、中1のうちに学習の型ができていない子には負担が大きくなります。

中学部の授業は、公式の授業料のページで、中1が3教科、中2から5教科という区分で示されています。中2の評定が入試に使われ始めるのに合わせて、科目が広がる組み立てです。

中2の外部生の入口になる特待選抜テストと、中3の入試対策

中2で塾を探す家庭には、難関校を目指すコースへ外から入る入口もあります。ESC難関高校受験科の特待選抜テストの案内では、臨海セミナーに通っていない中2を対象に、英語・数学・国語の3教科、無料のテストを行うとしています。300点満点中240点が体験授業に参加できる基準、260点が特待生の基準と示されており、神奈川では横浜翠嵐・湘南などの学力向上進学重点校を目指す生徒をおすすめの対象に挙げています。

中2は内申の1年目であると同時に、志望校の水準がはっきりしてくる学年です。テストの点で体験の可否が決まるので、いまの学力で難関コースの授業についていけるかを、入る前に数字で確かめられます。一方で、基準に届かなければ体験に進めないので、受けるなら結果に応じて別のコースを検討する前提で臨んでください。

中3では、9月以降に土日を中心とした入試対策講座に切り替わると公式に示されています。講座の中身は中学生におすすめの塾を目的と形態で整理した記事で紹介しているので、ここでは時期だけ押さえておいてください。中3の夏までに入れば、2学期からの入試対策を最初から受けられます。部活の引退が遅い子や、週末に習い事がある子は、土日の日程と重なる点に注意が必要です。

学年ごとに教室で聞いておくこと

  • 通う予定の教室に、その学年の講座が開かれているか──中1難関高校受験対策クラスは開催する教室が決まっている。準備講座や入試対策も教室ごとに日程が違う
  • クラスやコースを移る条件──難関コースへの編入は模擬試験の結果で判断される。どの時期のどの模試で、どの水準が目安になるかを聞く
  • 体験の条件──体験授業は授業料が無料でも体験諸費がかかる。臨海セミナー・セレクトで1年以内に授業を受けた場合は無料体験の対象外と注記されている

他の塾は学年が上がったときの切り替えをどう用意しているか

切り替えの用意は:学年が上がったときの切り替え方は塾ごとに違い、志望別のクラスを複数並べる塾、学年ではなく成績の段階で問題を選ぶ塾、受講する教科と回数を組み替えられる塾があります。公式の案内で確かめると、同じ塾の中でどこまで役割を切り替えられるかが分かります。

公式サイトで中学生の指導内容を確認できる3社を並べます。優劣ではなく、学年の変わり目で塾に任せる仕事を変えるときに、同じ塾の中でどう対応するかの違いとして読んでください。

湘南ゼミナール──志望別のクラスと個別指導を同じ塾の中に置く

湘南ゼミナールの中学生の指導内容では、横浜翠嵐・大宮の受験指導、早慶附属高の受験指導、難関国私立高の受験指導、高校受験と定期テスト対策、中学生の個別指導が並んでいます。神奈川では横浜翠嵐を受験するうえで重要な特色検査を含む計6教科の受講ができるとしています。難関国私立高の受験指導は、通常クラスのほぼ2倍のスピードでカリキュラムを進めると説明されています。

高校受験・定期テスト対策のページでは、学校別の定期テスト対策を土日祝日に無料で行うと案内されています。中学生の個別指導のページには、週1回・1科目から受講でき、先生1人に生徒2人までの形式と記載されています。志望が固まった学年で、同じ塾の中の別のコースへ移る道筋を持っている塾です。

明光義塾──学年ではなく成績の段階で問題を選ぶ

明光義塾の中学生の個別指導のページでは、一人ひとり異なる成績を10段階に分け、授業や家庭学習で段階に応じた問題演習を行う「明光式特許10段階学習法」が紹介されています。学校ごとの進度や範囲に合わせた定期テスト対策と、地域ごとの受験情報を使った高校受験対策も案内されています。

学年ではなく成績の段階で問題を選ぶため、学年が上がっても、つまずいた段階から積み直す形を続けられます。中1でつまずいた単元が中2の学習に響いている子には、この組み立てが合います。

東京個別指導学院──受講教科を週1回から組み、テスト前は受講外の教科も補講

東京個別指導学院の中学生の個別指導のページでは、週1回・1科目から曜日や時間帯を組み立てられ、部活や習い事と両立できると案内されています。定期テスト前には、受講していない教科も無料のテスト対策補講でカバーするとしています(補講の形態は通常授業と異なり、回数に制限があると注記)。

中2で部活が忙しくなり、通える枠が限られる時期に、受講教科を絞ったまま9教科の定期テストに備えたい家庭には選択肢になります。

どの塾も、コースの開講状況や日程は教室ごとに違います。学年の変わり目に移れるコースが、通う予定の教室に実際に開かれているかを面談で確かめてください。

よくある質問

Q.中学生の塾選びでは、学年によって見るところが違いますか?

中学生の塾選びは、学年によって見るところが違います。中1は最初の定期テストまでに学習の型を作れるか、中2は内申の1年目を部活と両立して回せるか、中3は入試対策の始まる時期と残りの月数で間に合うかが中心です。同じ子でも学年で塾に任せる仕事が変わるため、学年が上がるたびに、いまの塾で次の仕事を任せられるかを見直してください。

Q.中1の成績は高校受験の内申に関係ありますか?

神奈川の公立高校入試では、中1の評定は選考に使われません。使われるのは中2の9教科の評定の合計と、中3の9教科の評定の合計を2倍したものです。ただし中2の学習は中1の積み上げの上に乗るため、中1で身につけた勉強の進め方がそのまま中2の評定を左右します。中1は入試に関係ない学年ではなく、本番前の準備期間と考えてください。

Q.中2から塾に入っても間に合いますか?

中2から塾に入っても、高校受験には十分に間に合います。神奈川では中2の評定から入試に使われるため、中2の春に入れば内申の1年目から支えを受けられます。見るべきなのは開始の遅さより、部活の予定と通塾の曜日が両立するか、5教科にいつ広げるかです。中1の内容でつまずいている教科があるなら、先にそこを戻る時間を確保してください。

Q.中3の夏から塾を選ぶときに気をつけることは?

中3の夏から塾を選ぶときは、入試までの残りの月数と、入試対策がいつから始まるかを先に確かめてください。多くの塾は夏期講習で総復習を仕上げ、2学期から入試問題の演習に切り替えます。たとえば臨海セミナーは中3の9月以降、土日を中心に入試対策講座を行うと公式に示しています。途中から入る場合に、進んでいる単元をどう埋めるかも聞いておきましょう。

Q.中学生が塾で受ける科目はどう決めればいいですか?

中学生が塾で受ける科目は、学年と、内申に入る教科の範囲で決めます。中1は英語と数学から始める家庭が多く、学校の授業についていけているなら十分です。神奈川では中2から9教科の評定が入試に使われるので、中2のうちに国語・理科・社会を加えるかを決めてください。実技4教科は塾によって対策の範囲に入らないことがあるので、面談で扱いを確かめてください。

Q.学年が上がったら塾を変えたほうがいいですか?

学年が上がっても、塾を必ず変える必要はありません。いまの塾の中で、コースや科目、クラスを変えて次の学年の仕事に切り替えられるなら、そのまま続けるほうが負担は小さくなります。志望校のレベルに合うクラスがない、手当てを申し入れても変わらないといった場合に初めて他の塾を検討します。中3で動くなら、遅くとも夏期講習の前に決めてください。

Q.部活が忙しい中学生は、どんな塾を選べばいいですか?

部活が忙しい中学生は、練習の曜日と時間帯を書き出したうえで、通える枠に授業を組める塾を選んでください。欠席時の振替ができるか、授業のない日に使える自習室があるか、定期テスト前に対策の時間を増やしてくれるかも判断材料になります。とくに中2は部活の中心学年と内申の1年目が重なるので、通塾の回数を無理に増やさない設計が続けやすさにつながります。

Q.中学生の塾選びで費用はどう考えればいいですか?

中学生の塾の費用は、月謝ではなく、季節講習・模試・教材を含めた年間の総額で考えてください。学年が上がるほど講習の日数や模試の回数が増えるため、中1の月謝のまま中3まで見積もると足りなくなります。候補を比べるときは、中3まで通った場合の総額を面談で出してもらい、受験まで払い続けられる水準かを確かめます。体験の段階で諸費がかかる塾もあります。

まとめ

中学生の塾選びは、学年で見るところが変わります。中1は最初の定期テストまでに学習の型を作れるか、中2は内申の1年目を部活と両立して回せるか、中3は入試対策の始まる時期と残りの月数で間に合うかを見てください。

神奈川の公立高校入試で選考に使われる評定は、中2の9教科の合計と、中3の9教科の合計を2倍したものです。中1の評定は入りませんが、中1の過ごし方が中2の評定の土台になります。中3では、学習に取り組む態度の評価も第2次選考で使われます。

臨海セミナーは、新中1の中学進学準備講座、中1難関高校受験対策クラス、中2の外部生が受けられる難関科の特待選抜テスト、中3の9月からの入試対策と、学年ごとに入口になる講座を公式に示しています。同じ塾の中で次の段階へ移る道筋が見えるので、学年ごとに役割を切り替えたい家庭は候補に入れてみてください。難関コースへの編入は模擬試験の結果で判断される点と、開講する教室が決まっている講座がある点は、教室で先に確かめておきましょう。

学年が上がるたびに、いまの塾で次の仕事を任せられるかを見直してください。切り替えられるなら続ければよく、切り替えられないと分かったときに初めて他の塾を探します。その順番を守ると、学年の変わり目の不安は、見直しの機会に変わります。

この記事を書いた人

3人の子ども(中学受験・高校受験・大学受験)の受験を通じて、通算8つの学習塾を保護者として経験。「口コミは入口にすぎず、決めるのは自分の目である」を判断哲学に、口コミを5基準でふるい、塾を5軸で確かめる「佐藤メソッド」で学習塾を本音で評価しています。

口コミを5基準(具体性・立場・鮮度・温度・一致)でふるい、塾を5軸(授業・面倒見・費用・実績・立地)で確かめる二段構えの塾選びメソッド『佐藤メソッド』の書籍カバー。3人の子と8つの塾を経験した母親・佐藤 真由美によるKindle出版書籍

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